
もう20年以上もまえ、ボスポラス海峡を渡るフェリーの上*で見知らぬトルコ人オバサンから掌に振りかけてもらった薬液があった。
いまわたしたちが到る所で消毒液を手指に擦り込むように、あのときのオバサンも同じ動作で「テミズュ…」とかなんとかトルコ語で言って、要するにこれで手に着いたドネル・カバブ・サンドの脂をキレイにしたら、というわけだった。
あれがトルコの伝承的消毒用オーデコロン「コロンヤ」だったのですね。肌箋舎から届いた「ニューズレター」を読みながら時空を超えて納得した次第。
肌箋集28ハンドリフレッシュはそのコロンヤに範を取り、消毒効果はそのままに最大限手荒れを防ぐ、まさに『消毒美容液』(そんなカテゴリーはないそうです)として発売したんですって。
店頭でレモンとユズの香り、そしてシットリなじんでサッパリ消える特有の感触をお試しください。
60ml 1,800円(税抜)
2020年9月1日発売
*海峡の向こう側には夕陽を背にしたイスタンブールのヨーロッパサイドが浮かび上がっていた。デッキには暑い一日が終わったあとのほっとしたような雰囲気が漂っていて、勤め帰りの人々も観光客も黙って風に吹かれていた。ただアジアサイドの市場で生鮮品を買い込んできたらしいオバサンだけが誰かれとなく話しかけ、そのうち大きなサンドと格闘していたわたしに目を止めたのだった。